空気読みすぎて疲れた——“いい人”をやめたいあなたへ

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“いい人”をやめたいあなたへ

いつも笑顔でいたほうがいい

空気を壊さないようにしよう

嫌われないようにしなきゃ。


こんなふうに、無意識のうちに“いい人”でいようと頑張っている自分に、心当たりはありませんか?

社会に出ると協調性がとても大事になります。特に日本では、「空気を読む力」が求められ、思ったことをそのまま言うよりも、周囲に合わせて波風を立てないことが美徳とされがちです。


でもそれが続くと、ふとした瞬間に「疲れた…」と感じてしまうことも少なくありません。

「なんで私ばっかり気を遣ってるんだろう」
「誰も私のことなんて気にしてないのに」
「“いい人”でいるの、もう限界かも」

そんな声が、心の奥から聞こえてくることもあるのではないでしょうか。


“いい人”とは、自分を後回しにすること?

誰かに気を遣うことは、決して悪いことではありません。優しさや思いやりのひとつでもあります。
でも、“いい人”でいようとするあまり、自分の気持ちを押し殺してしまっていませんか?

たとえば、

会議で言いたいことがあっても、「角が立つかも」と思って黙ってしまう。
同僚の愚痴をただただ聞き続けて、「がんばってるね」と相づちを打つだけ。
頼まれごとを断れずに予定を詰め込み、心も体も疲れきってしまう。

こうして「他人を優先し続ける日々」が続くと、自分自身の輪郭がぼやけてしまいます。
本当はどう思っていたのか、自分が何をしたいのか。
だんだんわからなくなってくるのです。


やさしさと“いい人”は違う

“いい人”でいようとすると、無理をしてしまいがちです。
でも、それは本当のやさしさと言えるでしょうか?

本当のやさしさとは、相手を大切に思う気持ちを持ちつつ、自分自身の感情にも目を向けること。
時には「NO」と言うことが、相手との健全な関係を築く大切な一歩になることもあります。

もし誰かに「ごめん、それはできない」と伝えるのに罪悪感を感じているなら、一度自分の心の声に耳を傾けてみてください。
「断ったら嫌われるかも」「冷たい人だと思われるかも」という思い込みがあるのかもしれません。

でも、本当にあなたのことを大切に思っている人は、あなたの本音を尊重してくれるはずです。


“やめる”ことから、少しずつ始めてみる

“いい人”をやめるって、すごく勇気がいることに感じるかもしれません。
でも、これは「性格を変えよう」とか「わがままになろう」という話ではありません。

ほんの少し、自分の気持ちを優先してみよう、という小さな挑戦です。

たとえば、こんなふうに始めてみてはどうでしょう。

  • 疲れているときは、誘われた飲み会を断ってみる
  • 「なんでもいいよ」と言わず、自分の希望をひとつ伝えてみる
  • すぐに「いいよ」と言いそうなときは、「ちょっと考えさせて」と言ってみる

最初は戸惑うかもしれませんが、こうした小さな一歩があなたを守る力になり、心の負担を減らしてくれます。

“いい人”をやめたとき、そこには「等身大の自分」が見えてくるはずです。


それでも、やさしい人でいたいあなたへ

“いい人”であることに疲れても、やさしくありたいという気持ちが消えるわけではない人もいるでしょう。
そのやさしさは、あなたの大切な宝物です。

ただ、そのやさしさを長く持続させるためには、まず自分自身が元気であることが必要です。

自分をすり減らしてまで人に尽くすのではなく、心に余裕を持ちながら人と関われるよう、自分のことも大切にしてあげてください。


最後に:自分にやさしくなることから

「もう“いい人”をやめたい」と感じたとき、それは心からのSOSかもしれません。

そのサインを無視せず、素直に自分自身に「どうしたい?」と問いかけてみてください。

無理せず、気持ちに正直に生きること。
自分にやさしくなることが、他人にやさしくできる一歩です。

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