【売上を伸ばす！】顧客起点マーケティングの手法と事例をご紹介！

2023 9/26

2023年9月22日

マーケティングの勉強をしているものの、売り上げに結びつかず悩まれている方もいらっしゃるのではないでしょうか。マーケティングの成果が出ない原因は企業起点の考え方にある可能性があります。

この記事では顧客起点マーケティングの手法と事例を解説します。顧客起点マーケティングを取り入れれば顧客への理解が深まり、売り上げ向上が期待できます。事業を成長させたい方はぜひ参考にしてください。

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顧客起点マーケティングは顧客の把握に焦点を当てる手法

顧客起点マーケティングは顧客の把握に焦点を当てる手法です。デジタル化が進んだ現代マーケティングでは、様々なデータを用いた分析が可能になりました。

しかし現場では目の前のデータ改善にとらわれ、企業が提供する価値と顧客のニーズが乖離しがちです。顧客のニーズがつかめなければ売上向上は望めません。

マーケティングの基本に立ち返り、顧客を知るのが顧客起点マーケティングなのです。

顧客起点マーケティングのメリット

顧客起点マーケティングのメリットを2つ紹介します。

顧客理解が深まる
広告宣伝効果が高まる

それぞれ順番に解説します。

顧客理解が深まる

顧客起点マーケティングを取り入れると顧客理解が深まります。数値では見えてこない顧客の実態をつかめるからです。一般的なマーケティング手法では顧客全体を数値で分析するにとどまります。

対して顧客起点マーケティングはひとりの顧客に焦点を当てて分析し、個人の趣向や行動動機などをとらえる手法です。たとえば化粧品を主力としている場合、顧客の行動動機が自分で使うのか、他人に贈答するのかで戦略は大きく変わります。

商品に自分で使われる傾向がある場合は、バラ売りの方が手に取りやすいです。しかし贈答目的である場合は、セット商品の拡充が需要にマッチした戦略だと言えるでしょう。

顧客理解を深めれば効果的な商品の売り方を考えられます。

広告宣伝効果が高まる

顧客起点マーケティングには宣伝効果が高まるメリットもあります。ターゲットを絞った効果的な広告が出せるからです。一般的なマーケティング手法では多数の顧客に向けて画一的な広告を打っていたため、費用対効果を正確に計るのが困難でした。

対して顧客起点マーケティングは顧客の実態に即した効果的な広告を打てるようになります。たとえば新規ニュースサイトであればニュース番組の視聴者をターゲットとしたCMを展開すると、新しい情報に関心の高い顧客にアプローチが可能です。

顧客の実態に即した宣伝を行うことで、商品やサービスをより効果的にターゲットに売り込めます。

顧客起点マーケティングの手法

（出典：西口一希氏著『実践顧客起点マーケティング』）

代表的な顧客起点マーケティングの手法として、5セグマップをご紹介します。5セグマップとは顧客の購買頻度を基に分類するフレームワークです。ターゲットを次の5つに分類します。

ロイヤル顧客
一般顧客
離反顧客
認知・未購買顧客
未認知顧客

購買頻度を基に顧客を分類すれば、それぞれのターゲットに向けて効果的なマーケティング戦略を打てるようになります。

顧客起点マーケティングで成功した事例をご紹介

顧客起点マーケティングの成功事例として代表的なのがメイシーズです。メイシーズは全米33州に展開し、アメリカを代表する高級百貨店として認知されています。顧客の購買行動実態に基づいたマーケティングで数億円の効果を挙げました。

ここではメイシーズが成功したマーケティング戦略を3つご紹介します。

リアルサイトとECサイトの連携強化
Macy’s Image Search
My Stylist @ Macy’s”

順に解説します。

リアルサイトとECサイトの連携強化

メイシーズが成功したマーケティング戦略のひとつめは、リアルサイトとECサイトの連携強化です。メイシーズでは単にどちらでも購入できるようにするのではなく、顧客の購買行動を明確に想定してマーケティング戦略を打っています。

スマホが普及した今日、顧客は場所を問わずスマホで服の購入を検討します。しかしスマホでは実際に服を手にとって試着できないため、購入に踏み切れない顧客が一定数いました。そこでメイシーズは位置情報を活用し、近隣店舗の在庫を公開して来店を促したのです。

一般顧客、離反顧客、認知・未購買顧客をターゲットにした効果的なマーケティング戦略といえるでしょう。

Macy’s Image Search

メイシーズが成功したマーケティング戦略のふたつめは、画像検索アプリMacy’s Image Searchです。メイシーズは顧客の販売行動は検索以外からも始まることに着目してマーケティング戦略を打ちました。

普段の生活ではテレビや雑誌、街頭広告などでおしゃれな服を見かけ、購買意欲を刺激される場面があります。しかし後から同じ服を購入しようと考えて検索しても、記憶が曖昧なため目当ての商品にたどり着けない顧客がいました。

そこでメイシーズは画像検索アプリMacy’s Image Searchを開発し、服を撮影するとその場で似ている服と在庫のある店舗を検索できるようにしたのです。

ロイヤル顧客、一般顧客、離反顧客、認知・未購買顧客をターゲットにした効果的な顧客起点マーケティング戦略といえます。

My Stylist @ Macy’s”

メイシーズが成功したマーケティング戦略として最後にご紹介するのが、My Stylist @ Macy’s”です。My Stylist @ Macy’s”を予約すると、プロのスタイリストが店舗で自分に合った服を選んでくれます。メイシーズは自分に合う服が分からず、購入に踏み切れない顧客がいることに着目しました。

自分に合う服が分からない顧客は他人の目を気にして、店舗での購入をためらう傾向があります。そこでメイシーズはMy Stylist @ Macy’s”とよばれる無料のサービスを提供し、プロのスタイリストと一緒に店舗をまわり、自分に合ったコーディネートを選べるようにしました。

My Stylist @ Macy’s”はメイシーズを認知していなかった未認知顧客にもアプローチする顧客起点マーケティングです。